転職して半年後の話
Classi 株式会社に入社して半年経ちました。退職エントリでは 3 ヶ月後には書きますと言いながら書けませんでした。試用期間が延びたとかそういわけではなく投稿をサボっていた自分の怠慢です。
転職活動
ありがたいことに以前から Findy, LAPRAS などで声をかけていただくことがあったのですが、不精なもので返事すること自体が億劫でそのままにしていました。
2020年暮れころ、前職を私より前に離れた元同僚からカジュアル面談しませんか?と言われて外の話を聞いてみたいなーとなり実際に面談すると、なるほどこれは悪いものではなさそうと感じました。
そんなわけで Findy, LAPRAS, 転職ドラフトを使って、2020年暮れ〜 3月上旬までに計10社ほどとカジュアル面談をしました。
事業にとらわれず上場企業からユニコーン、10数名のスタートアップなど興味のままに面談をお願いしました。面談の末、転職するかとなったあたりで教育ドメインにがっつり身体が向き直り(元々教育学部卒で教員免許を取得してました)、教育事業をドメインとした2社との面接を経て今の所属に決めています。
ミッション・ビジョンへの共感、遂行に際してまったく違和感のないバリューに共感して入社を決めました。これは今も齟齬がありません。
入社前
教育ドメインへの理解を深めたい、技術要素を早くキャッチアップしたいといった希望を聞き入れていただき、入社前に所属チームの開発者とオンラインで話せるようお願いしています。
抵触しない範囲ということで社内ドキュメントにあった教育関連のおすすめ書籍一覧をいただき、2冊ほど読みました。
また有給消化で1ヶ月くらい空いていたので Angular の再履修をしています。Angular GDE の lacolaco さんが所属していること、Angular への技術シフトを決定していることから、フロントエンドとして Angular の前学習は必要だと感じ注力しました。
公式のチュートリアルを頭から実施したあとは、laco さんの After Tutorial (履修後に P-R を投げたりした)をやったり、NgRx を使ってポモドーロタイマー作ったりしています。
バックエンドは Rails であることも分かっていたので他所の会社さんですが、Ruby のチュートリアルから始めています(ここでも微細な P-R 投げています)。Ruby, Rails についてはプロダクトコードを歩くための方向感覚、道具としてのメリットについて、チームに入ってから現場で学ぶことの方が多かったです。
真に受けやすいので業界について詳しい本を読むということもやってみました。
Tweet のスレッドで触れられていますが、業界についてまずは知る・土地勘を得るという目的で、秀和システムさんから出ている書籍を購入し業界の周辺地図を散策しています。ただ実際には事業が公教育と大きく紐づくので産業部類としては若干ズレがありましたね。
入社前に準備していたのはこの辺りまでです。
Next.js で SSR 運用したり SSG やって、サーバーサイドも TypeScript で 2 年くらいやってたのに、なんでガラッとスタック変わったところに行ったんですかと聞かれることがありましたが、何を使って作るかよりも、今は何を作ってユーザーに価値を届けるかということへの関心が強いです。
やっていること
今はプロダクト開発部にいます。スクラムでチーム開発しており、基本的に 10:00〜17:00 くらいまで1時間休憩を挟んでずっとモブプロで開発しており、Angular と Rails を TDD で実装し Terraform を書いています(社内のチームがすべてモブプロしているわけではありません)。
個人的にはモブプロが性に合ってるので、アサイン時に計らっていただいた部分もあるのかもしれません。面接の中で話した、自分の志向性や今後のキャリア展望、向き合いたい課題や得意な領域などから今のチームにアサインされていると理解しています。
あと、ジョインから今の今まで会社の誰ともオフラインで会っていません。面接から入社、オンボーディングまですべてオンラインで完結しています。
ジョインしたチームは組成してまもないといった感じで、入社の週がスプリント1のレビューというタイミングでした。良い意味でこれからいろいろと変えていって良さそうな、そして事業の新しい価値創出を開発者も考えていけるような雰囲気を感じ取ったので、入って1ヶ月くらいで短期的な目標と長期的な目標を設定しています。
短期的な取り組みと目標
3, 4 ヶ月くらいの短期的な目標としては以下を意識していました。
- 小さな積み重ねで信頼を蓄積すること
- 何ができる人間で、何を志向しており、何をすることでこのチームに貢献できそうかをアピールすること
- チーム内(外)で協力要請ができるレベルまでプレゼンスを示すこと
これらを経て、その後の長期的な取り組みを行うための足がかりを作っていくようなイメージでいました。
組成して間もないチームで、最初の一月くらいは気にせず無邪気な意見をポロポロと伝えてました。「タイムボックスを守りましょう」とか「カンバンに勤怠の枠を入れませんか」とか「ファシはローテーションしましょうよ」とか小姑みたいなやつですね。こういうのは無敵状態の一月くらいは許される気がします。
許される気もしますが、望まれていない提案にも関わらず誰も怒ってくれないという状況は避けた方がよいので、俯瞰的に見て問題ないかという勘所は必要そうですが。
概要レベルでプロダクトについては理解したものの、企画の立ち起こりや事業への建て付けなどを知りたくなったので、ある程度資料を読み込んでから PO の予定を割いて概要を知ったり質問したりする時間をもらうなどもしています。
また学校の先生へのインタビューだけではなく、ユーザーである先生を招いたファンミーティングなどに参加できるのが嬉しく、率先して参加し議事メモをとったりしてました。日々の開発においてユーザーへの解像度が高くなっていく体験がしたかったしいい環境だとも思います。
そうしているうちにレビューでデモしていると、ユーザーの目線や背景を自分の言葉で幾分話せるようなったかなと思います。
チーム活動以外だと社内の勉強会でダンボール工作の LT したり、一切需要がないのに朝ドラ「おかえりモネ」のレビューブログ始めたり(平日毎日書いていましたが途中から週次になりこないだ完結した)しています。需要なしに勝手に完走してるの、さすがに気が触れてると思う。
半年経て “マネジメント以外の組織課題ならなんでもやるっす” と開発本部長に話すなどして、メンターを担当させてもらったり、aereal さんが編集長を務める開発者ブログの編集部に入って投稿のレビューをしたりしています。
長期的な目標
入社してすぐの全社会で、多くのチームが再建のための技術的な目標を掲げていることも分かり、開発全体はしっかり運用しているという感想を持ちました。
2020年の高負荷やインシデントを受けて体制の見直しや再建的な動きが多くなされたと聞いていますが、ごく当たり前のようにライブラリやフレームワークのアップデートが行われており、モニタリングや通知で各チームがステータスを把握しているというのは健全だと感じます(まだまだだと感じている開発者も多くいそうですが)。
その一方で守るのと同じように攻めるための、事業をともに推進するための開発者サイドの取り組みも必要なのではないかとも感じます。それらを踏まえたうえで
- もっとプロダクトの価値・コアに迫る開発者として取り組み方を考える
- 事業への貢献を意識したチーム開発を考える
あたりが自分が長期的に取り組みたい目標ですが、まだぼんやりしています。それが求められている動きなのかも未だよく分かっていませんが、悪いようにはしないのでがんばらせてくださいという思いだけはあります。そうじゃない場合は誰か早く教えて。
とりとめもないこと
分報なんか誰が作るかと思っていましたがまんまと作ってしまいました。前述の通り自分を知ってもらうためのチャンネルの一つです。昔ダメ〜な感じでひどかった頃の自虐ネタを書くとたまに喜んでもらえたりするので良かったです。
同僚の分報に入ることもこれまではなかったんですが最近は入るようになりました。なりましたが、うまく振る舞えていません。
社内ドキュメントで言葉を尽くして文章を書く方、魅力的な文章を書く方が多くいて esa を読んでるだけでけっこう楽しいです。作文が好きな組織は良い組織。
また稼働中のアプリケーションに間接的にしか触れておらず、日々の活動がまだ運用と直結していないため、アラートにおける適切なスウォーミングや体制の敷き方などいまだ分からず指をくわえています。ここは所属するプロダクトチームの都合なのでしょうがないのかもしれない。
入社して間もないとドメイン知識不足や技術要素への理解度の低さから劣等感を感じるものですが、それとは別に、芯を食った課題提起ができる人、日々の活動で腕力が示せる人、俯瞰的に眺めて適切なポイントで判断できる人など能力の高い人が多いので、なんやかんやで自らの非力さを痛感することも多いです。ローパフォーマンスだと思われていないかどうか…。
日々の活動はまったくストレスがないので、まずは長期的目標のために目の前の課題をやっていくぞというのが直近考えていることです。
次のブログは年末の振り返りになりそう。酒を飲んで Twitter 見ながら暮れにまとめます。