株式会社 mediba を退職します
5/16 付で株式会社 mediba を退職します。在職期間は 4 年と 2 ヶ月くらいでした。すでに有給消化中です。この投稿に次の所属先を記載していません。これまでやったことと退職する理由、これからについて少し触れています。
レギュレーション
タイトルで煽らない、かしこまった見出しもつけない、ウィッシュリストのせない、東亜飯店張らない、fromとtoを両方書く。職場崩壊を暴露しない。キラキラしない。これが私の求める退職エントリです。
レギュレーションすべてを満たせませんでした。
- ✅ タイトルで煽らない
- ✅ かしこまった見出しもつけない
- ❌ ウィッシュリストのせない
- ✅ 東亜飯店張らない
- ❌ fromとtoを両方書く
- ✅ 職場崩壊を暴露しない
- ✅ キラキラしない
これまで何をしてたか
何をしてきたかの詳細は職務経歴書にまとめています。ここ 2 年くらいは一緒に取り組むマネージャーやチームメンバーに恵まれ、様々な要素にチャレンジさせてもらいました。
入社〜2018 年前半
この期間はポイント系のサービスの Web フロントエンドを担当していました。疎外化されたフロントエンドのソースコードを整理し、リポジトリ内に居場所を作るところから始めています。
最初のミッションは、フロントエンドにユニットテストを導入、CI で回してカバレッジをとる仕組みを作ったら全プロダクトに撒ける状態にして、みたいなのでした。
前段の整理整頓 + プロダクトの機能拡張があるうえ、この横断的なミッションを言い渡され、今だから言えるけど心的ストレスが半端なかったです。転職の意思決定で何から最初に着手するか、合意を取るべきだったと反省もしました。
参画当時は Android 2 系も網羅するようなプロダクトだったので、レガシー対応とモダンなフロントエンド開発を組み合わせて、厳しい要件の中でフロントエンドが生き残れるような基盤を作るのに注力してました。現在は Android 4.4 くらいまでは動作保証、みたいなのが全社的に多い印象です。それでも世間一般の OS・ブラウザ要件から乖離している点も理解はしてはいます。
キャリア向けのサービスを扱うので、端末要件だけではなくサービスレベルに対しても厳しい場面が多く、品質には敏感になったかなと思います。
2018 年後半〜2019 年
au Webポータルのリニューアルプロジェクトに声をかけてもらったのもこのタイミングです。この時声をかけてくれたチームメート(後のマネージャーですが)がいなかったら腐って早々に辞めてたでしょうね、というのは何度も言っています。
Next.js + GraphQL でリニューアルを終えた以降は、出島のような、ソフトウェア・ファーストな部署の構成員として、ものづくりの先陣をきっていく役割を担いました。エンジニアリング組織論への招待から影響を受けまくったため、DX 〜!みたいな頭になってた気がします。デプロイこそ正義と、数を増やして成果とみなしていたようなこともありました。今でこそ DX(とかアジャイルとか)がよく話題にされてますが、手垢がついてしまい文脈によってはきな臭い感じがあるので、今は言葉に出すことを控えてます。
とはいえ、プロセス改善と生産性が高まる仕組みづくりやチームビルディングに投資し、モブプロの推進を行っていたら暗黙知が体系化され、離れていくメンバーの引き継ぎが不要なくらいツーカーのチームが生まれていました(今回私の退職に際しても個人で払い出したアクセストークン整理や権限・ロール周りの移譲以外、特別な引き継ぎはしていません)。
2020 年〜 2021 年 4 月
出島戦略以降はそのチームをベースに、スクラムマスターがマネージャーに、自分がテックリードとなり、プロダクトをいくつか抱えるチームが組成されました。GraphQL as BFF + React を使った新規プロダクトの立ち上げに注力し、手製の SSG だった別の MVP プロダクトを Next.js SSG + headless CMS でリニューアルしたりもしています。
ここ最近は、手段やメソッドよりも目的やなぜ作るかに意識がいくことが多く、個人としてプロダクトマネジメントを座学で集中的に学び、実践で取り組めることはどんどん現場に投入しています。PRD の確立や数値ベースの施策検討、仮説検証に際してどう取り組むか、正答がまだ出ているわけではなく模索中でもありますが、より良いプロダクト開発とは、といった観点でチームと意識を合わせながら取り組んできました。
なぜ退職するのか
ここ 1 年くらい、納得度の高いプロダクト開発とは?といったことを考える上で、自分自身の方向性が定まらず逡巡していました。社のブログにも前編・後編に渡って組織学習の積み重ねが重要である点とビルドトラップの撤廃あたりをメインに書いていますが、個人の思いは書いていません(日記じゃなくて所属のブログなのでそれはそう)。
少なくとも自分にとっての納得度というのは、チームビルディングや特定の技術要素、専門領域への没頭だけで得られるものではないと感じています。突き詰めると、組織ビジョンや取り組む事業に自分自身の共感がなくてはならないのではないかと思うようになりました。
なので退職に際してネガティブな思いはこれっぽっちもなくて、所属のビジョンにより共感できて自分にとってより関心度の高い事業に取り組みたいというのが退職の大きな理由です。
これから何をするか
転職活動の話と次の所属については別のエントリーにします。まだ入社していないうえに、入社後は試用期間が 3 ヶ月あります。所属してからなにがしかアウトプットするものがあればそれに合わせて早めに書きますが、転職エントリーは最長で 8 月くらいになるかもしれません。オフラインで話せる人やクローズドな SNS では伝えていくつもりです。
そこそこ幸福な転職活動と導入を得ており、現職で苦労した、序盤のハードルの高いミッションへの取り組みといったことがないよう慎重に進めましたし(予防線を張ったとも言えるけど)、次の所属先のご厚意でチームとオンラインで話す予定を立てたり、キャッチアップのための時間を使ったりしています。
仲良くなった現職のチームメンバーやマネージャーとはオンライン・オフライン問わずやりとりするでしょうし、フロントエンドランチも継続してやっていく予定です。心残りは自分が採用したメンバーと 1 年くらいしか一緒に仕事できなかったことですね(複雑な思いもありますが血肉は十分に継承できたはずです)。
現職でお世話になりました皆さまには本当に感謝しています。どこかで会うようなことがあればまたお話しましょう、また一緒に仕事もしましょう。
あ、ユーザビリティエンジニアリング原論とエンジニアの知的生産術をそれぞれデザイナーと元マネージャーに貸したまま返ってきていません。現職いるうちに受け取りたかったんですが、覚えてたら返してほしいです笑